底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

再度、拉致被害者について

毎度書くけど、一般社会でも3人集まれば全員が同じ意見というのはそうそうない。なので、テレビですべてのコメンテイター達が全員同じ意見、といのは確率的にもありえない。今回は拉致被害者、というどうでもいい件について。

 

日本政府は17人が北朝鮮に拉致された、としており、5人が帰国。残り12人なわけだが、年度予算として2015年は15億8千万円となっている。

へ?なわけよ。この予算。たった12人のために。国と国の問題だ、という人もいるけど、相手は北朝鮮という国かもしれないが、日本側は民間人であり、過去にテロに拉致された民間人に対して、国がこんな手厚い事をしてくれた事は無いわけで。アメリカは別よ。救うためにデルタフォースが出撃したりするわけだから。でも、日本と北朝鮮は正直、ただ対談するだけ。ずっと対談するだけ。なのになぜか3億増額の15億8千万よ。ありえないわけで。

 

日本では年間3万人が孤独死しているという。痴呆症による徘徊中の死亡事故も年々増えている。中年の引きこもりも深刻な問題。これは今日本に生きている人達なわけで。この人達にはこんな予算もなければ、国は対策もしない。自治体まかせ。で、何度も言うが12人に年間15億8千万。なんの進展も無くてもOKな予算。メディアは示し合わせたように、この問題には口裏をあわせる。新聞でも、だ。

別にこの北朝鮮に拉致された、とされる12人を無視しろ、ということではない。もちろん、私はこんな拉致など無かったとする立場の人間だが、そんな事は今どうでもいい。予算は限られており、それをどう振り分けるか、とい事なのだ。

結婚して子どももいて、しっかり収入のある日本の成人でも未だに増額した消費税の使い道を理解していない人が多い。9割以上、今までの自民の政策失敗の補填に使われているのだが、3億増額された拉致被害予算などまさにその典型ではないか。結果が出ていないのだから。減額されてもしかるべきなのに増額。これが自民党とそこに紐づく既得権益者達のやり方。

私はまずは仕事で失敗をしても再起出来るセーフティーネットの整備、女性が結婚や妊娠で仕事を辞める必要のないシステム、引きこもりと孤立に対する対策等、今日本に生きている人達に予算を当てて欲しいわけよ。

北朝鮮、というナショナリズムをマスメディアで洗脳されているのもわかるのだが、そんなプロレスに対する予算よりも目の前の問題、実際に貧困、そして自殺に向かってしまう今の社会の方が大事ではないかしら。

そんな日本国内の問題よりも、やっぱり対北朝鮮、たった12人の方が大事、という人もいるんでしょう、多分。そういう人達が多いから自民党が与党なんだもんね。

ああ、なんか辛いね。