底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

日本のヘイトを少なくするのは本当は簡単だけど難しい。

水原希子さん等、最近芸能人や公人が日本でのヘイト問題をSNSで発信する事が増えた。悲しい事だ、無くしていこうって。日本でなぜヘイトが起きるのだろうか?

ヨーロッパやアメリカでのヘイトは根深い。そこには「直接」実害(移民により職ば奪われ、住居が奪われる)と感じる人や、歴史、宗教が絡んだりする。無宗教がマジョリティーの日本では宗教というのが人間が生きる上での心の指針、支えである重要性がわからない人が多い。つまり、日本人は信念をもって(言い換えれば根っこから)ヘイトになる理由が無いのだ。

以前、大会社のアッパー層はヘイトにならない。なぜなら彼らは効率的に考える事が出来るため、ヘイトは経済的に無駄でしかないからだ、というツイが回ってきた事があった。これは想像論であり本当の社会を見えていないとしか思えない。もしくは高所得層サラリーマンの知人がいないか。実はアッパー層でもサラリーマンで中年になってくると急にヘイト(ネトウヨ)になることはあって、格段不思議でも無いのだ。ここに日本版ヘイトのヒントがある。

 

竹島とか、不買運動とか。そんな自分に直接実害の無い事でもし日本人の多くが怒りに震えるような社会愛があるのであれば今の日本は痴漢も無ければ年々女性の地位向上ランキングが下がったりしない。つまり、これらは口実であり、その人の人間としての社会性に基づいた怒り、理屈ではない。

答えは簡単。自分の人間性の尊厳を傷付けられている人達がその憂さ晴らし(怒りの矛先)をヘイトにしているのだ。

貧困。学歴。年齢。性別。自分の人間性や経験関係無く差別をするのが日本社会だ。面接さえもしてもらえなかったり、見下されたり。そんな中情報だけ入ってきて得をしている人達がいる、という事だけ知る。しかし、そんな日本社会を変えようとは思わない。なぜならそれを支持する側の方が多い=強者側であり、そこに対抗する事が出来ないから現在の自分があるからだ。大会社であっても40代後半になると急に邪魔もの扱いされる事があり、まあ、それは自分の努力が足りない部分もあるのだが、年齢差別の部分も否めない。

人と社会に傷付けられ、人間の尊厳をボディーブローのようにそがれて生活している人達はその理不尽さを理解する事が出来ず悶々とする。その鬱憤は出さないと自分が壊れてしまう。人間に奪われた気持ちは人間でしか補えない。自分がやられている事を他人にして自身の尊厳を保ちたい。その矛先がヘイト。なのでヘイトの方たちと話をするとネットで拾ったような理屈ばっかりで外国のような直接実害がない事が多いのだ。なので信念とは程遠く、矛盾だらけの理屈になる。本人の生き方として。

 

だから、ヘイトを止めよう、なんていう訴えは何の意味も無い。日本社会の個々の人間性を無視するあらゆる差別の歪を改善しようせず、大多数=正義、と為政者達が楽をしてきた結果が今となって噴出しているのだ。

年齢差別や高収入技能派遣以外の派遣の中止等、細かく丁寧に人間が人間を搾取し見下すシステムを無くしていく。それがヘイトを減らす一番の薬。

 

ただ、それが難しい。