底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

なぜ復活したヒロミがイマイチはまらないのか

ども。底辺くんです。

最近復活したB21スペシャルのヒロミがイマイチはまっていない。毒舌、という部分に関して言えば有吉よりも坂上忍系であり、今どき風に見える。昔からの彼の芸風でもあるし、過去の豊富な芸能界知識は現在テレビを見ている主要なユーザーである中年以上の世代にぴったりの話題を提供出来そうでもある。若い人に人気のある有吉、中年以上にヒロミ、という図式だってありえない話ではないはずだ。

それでもはまらない。答えは簡単だ。有吉が復活させた毒舌、というのはヒロミのそれとはまったく違うからだ。前者は視聴者の気持を汲み取った毒舌であり、後者は強者としての上からの毒舌なのだ。

この視聴者との共感が再ブレークしたタレントの武器だ。その背景には不遇の時代があり、その期間、一般人の平均年収以下と想像できる生活をしていた、という部分がこのヒエラルキー社会において、新たな「苦労人」となり、自分を投影するまでもいかなくても彼らを応援する事となる。そして彼らもその気持ちを汲み取り、視聴者の疑問を毒舌としてテレビの中で披露する。有吉弘行大久保佳代子はまさにこの体現者だ。

しかしヒロミは確かに芸能界は干されていたが、そういった負の苦労が見えない。もちろん、本人はそれなりに苦労しているはずだが、先の二人と違って結婚もし(それもタレント妻)、子どももいて、事業でも成功。ハワイにプライベート別荘もある。それだけで生活は超リア充。なのに今更テレビに出てくる。そして毒舌など吐かれたら低所得者の多い現在の視聴者はどうだろう。「上から偉そうになんだよ」ということになる。

ヒロミは芸風を変えない限り、現在のテレビでは居場所は無いと思われる。彼の芸は変わっていないし、腕が落ちた感じもしない。ただ、世間が彼が知っている時代では無くなったのだ。