個人情報の果てしない流出
私は2014年7月にボロアパートに引っ越した。住所変更も滞りなく済ませた。
住所変更手続き一覧
・郵便物転送手続き(ネット)
・携帯電話
・J-comネット新規加入
・銀行(ネット)
・区役所(窓口)
・免許書(警察)
・保険(ネット)
・クレジットカード(ネット)
その他、転居先を知っている企業
・以前の不動産仲介会社に転居先報告
・電気ガス水道会社
・新大家
・新不動産管理会社
以上が新入居を知っている所。郵便の転送依頼がNHKに自動的に流れるのは知っていたので、引っ越しの作業中に早速NHKの訪問を受ける。問題はここからだ。
・生協の通販
・エホバ
・聖書販売
・光回線
・生命保険(聞いたことのない会社。ネットで調べたらヒットせず)
・学生のボランティアと名乗る女性(ドアを開けないと内容教えない)→今ここ
6ヶ月でこれだけ個人情報が回遊した。
私が住む区は訪問販売拒否の意思を示せば販売目的の訪問は違法となる条例がある。もちろん、区が発行した拒否表示のシールを貼っている。そんなの無視、と言わんばかりの訪問だ。
一体、どこが個人情報を流しているのだろうか。アパートなので、私の部屋にだけピンポイントで訪問している事がまるわかりだ。
今までも何度か、
「どうしてウチにだけ訪問してるんですか?どこでこういった情報を入手しているのですか?」
と聞いた事がある。もちろん、相手は
「ご近所皆様案内しております。」
と答える。しかし、訪問するのはウチだけ。
私は会社でECをやっていた時、個人情報には最新の注意を払ってきた。流出すれば、会社に大ダメージとなる。個人情報保護法、Pマークの講習も受けた。責任者をやった事もある。なので、個人情報を利用する際の社会的責任を十分理解しているつもりだ。
そんな中、新規に引っ越しをした情報が流され、それを受け取って利用する会社、団体がいる。私は双方のビジネスのやり方に大きな疑問を感じざる負えない。
現在、個人情報を流す方は違法ではあるが、受け取って利用する側は悪用で無ければ違法ではなく、罰則もない。しかし、その情報が違法な手段で流れている事を知った上で利用している事は間違いない。
「この人、自分にとって有益な会社、団体には新規に引っ越しました、っていう情報流していいっていう了承得ているから大丈夫よ」
なんていう会話がされているわけがない。そもそも、そんな事了承した覚えもない。住人基本台帳の閲覧は制限されているので、利益企業、宗教団体が見ることは出来ない。
法律を犯す側(犯罪者、犯罪団体、犯罪企業)。それを知っていて利用する側。そんな団体、企業が身近にある事をなんとも思わないモラルハザードへの麻痺感。どんな企業、団体であっても、
「違法に流れたあなたの個人情報を入手して訪問しました。」
というような、個人情報に対して敬意を払えない組織はロクな組織と思えないし、そういう価値観の人達と話などしたくも無い。
ただ、これは自分が被害を被っている側の正論。実際は個人情報保護法が、利用する側に罰則を設けていない時点で、ザルに近い法律であり、制限すべき立法機関が個人情報の悪用を認めているのと同じ。つまり、これが日本社会のあり方なのだ。個人など、企業の利潤追求行動からすれば無視される存在である、というのが日本の大前提。この考え方は訪問販売だけでなく、ありとあらゆるビジネスにも当てはまる事だ。
私の個人情報はどこまで流出し続けるのだろうか。1ヶ月で1訪問と考えると、違法流出個人情報を利用する企業、団体は約1ヶ月でその地区の新参者を周り、その後名簿は次へと回る事が想定される。確実に盗品情報である、とわかっていても利用する人達は何の躊躇もなく横流しするだろう。徐々に訪問者の怪しさが増しているのでちょっと怖い。
こうやって個人情報を違法に流用している人達も、この行為によって給料をもらい、家に帰ったら家族がいて、かわいい子供がいたりして。
「今日学校どうだった?」
なんて話をしているのかしら。
「そんな事、やったらダメよ!」
なんて社会規範に反する事を子供に注意したりするのかしら。
私個人の勝手な想像だと、こういった企業、団体で働く人達は見解も独自なモノを持っており、平気で社会規範など守らないイメージがある。実は違って、子育てに関しては普通(普通って何?)だったりするのだろうか。その場合、違法データを流用して仕事をしている自分と子育ての中で道徳を教える自分との二面性のギャップに苦しんだりしないのだろうか。そこは切り離して考える事が出来るのだろうか。
ぶっちゃけ、見ず知らずの他人の事よりも目の前の生活、という立場の人達の事も今なら理解出来る。だから難しい。
相変わらず最後は散らかってしまった・・・。