底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

マクドナルドの相次ぐ異物混入について

弁当やコンビニ弁当、ファーストフード等の比較的安価な加工食品はなぜ安価なのだろうか。利潤を追求する企業は売上増だけでなく、コスト削減も大きな課題。コストを削減するには、光熱費、通信費、地代家賃、原材料費、人件費を削り、減価償却資産をギリギリまで使う事で設備投資を抑える等の努力が必要。そんな中、壊れた部品や原材料のビニール片が混入する事などは実は昔からあった。しかし、そのほとんどが人体に影響が無い程度の事であった事もあり、企業は公で発表する義務も無いため、発表されなかった。

しかし、今はネット社会。たった一人でもその情報を写真付き(ソース元の証拠)でネットにアップしただけで、全国に情報が回る可能性が高い。それが大手企業であればあるほど、叩きたい人間が多いので拡散率は高くなる。

ペヤングのゴキブリ写真は衝撃的過ぎてヒドイと思うが、私はある程度の異物混入は安価食品ではあり得ることだと思っている。だからといって、問題が無い、というわけではない。企業は真摯に対応し、随時発表すべきだと思う。ただ、消費者としても、「そんなんだから、安価なのだ」という意識は忘れるべきじゃない。「食の安全」というメディアの文言に惑わされ、口に入るすべてのモノが安全であるべき、というのは神話に近い。安いモノはそれなり、という割り切りは本来必要なのだ。

 

食=体に入れるモノ全般と考える場合、それを100%安全に近づけたい場合、エンゲル係数はかなり高額になる。実際、徹底している人は並の努力ではないし、ほぼ宗教に近い。「うちは野菜だけは無農薬を選んでます」なんてレベルでは到底食の安全など語るレベルではないのである。もちろん、それらは食材の話であり、料理はほぼ自作が当然である。

 

ネットの普及で個人がメディアになれる時代である。これからも次々に異物混入報告が上がるだろう。もしかしたら異物混入速報サイトも出来るかもしれない(もうあるかな?)。マスメディアでは中身の無い低レベルのコメントを言うだけの白髪の高給取り爺さん達も、今は「食の安全云々」言うかもしれない。弁護士や小説、医者などの本業そっちのけで顔を売りたい人達も「子供達にとって・・・」などと言うかもしれない。ただ、こういった事が数年続いたら・・・。

 

その時、庶民は知るのだ。フルオートメーション、またはそれに準じた、安価な食品にこういった異物混入が集中している事実を。そして、安価な食品(主に完成品)に手を出してきた自分達は安価だが大量消費で企業利益確保の責を担う、提供する大企業にとっては家畜のような存在である事を。普段は認めたくない、社会ヒエラルキーの低層である事実を常時摂取する食品群のタイプで知ってしまったら、その時人はどのような行動を取るのだろう。