底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

日本はなぜ年齢差別、女性差別が改善されないのか更に考えてみた

人種差別があるアメリカ。とはいえ、労働階級(スーパーやタクシー等)には年齢も性差別もない。様々な年齢、人種の人が働いている。違法な移民も多い国であり、そういった労働階級によって社会が支えられてきた面もある。それはそれで貧富の格差社会を生んでしまっている。残っている性差別は一流企業の役職クラスにまだ残っている。もちろん、日本のそれとはレベルが違う。

 

あまりにも簡単すぎる前置きはだが、アメリカと日本の違いを考えた時、日本が建前社会で、表向き男女雇用機会均等法や年齢差別撤廃をうたう事こそが大事であり、それを無くす事を支配階級はやるつもりもない、いわば第2次大戦中の本人の「志願」「自由意志」と称して証拠の書類まで残しているが実質的に強制だったあらゆる職、作戦隊員募集と同じ。現代でそうやった意図を実施するには戦争のような直接的に「死」に関わるような事が無いので、労働者層に一定のバイアスをかける必要がある。例えばCM。家族団欒のシーンでは必ずお母さんがご飯を作って夫と子供がテーブルに座っている。多くの若い女性で回りこんで男性がメイン情報番組。こうした映像を見せる事で庶民は意識せず性差別が当たり前、というバイアスが植えこまれている。主夫という言葉も使われる事なく、テレビではダメ男と呼ばれる事の方が多い。中年で結婚していない芸人をからかう事で笑いをうもうとするのもそれが異常であり、なおかつ本人に問題がある、という世間とのギャップがあるという前提だからだ。庶民は無意識にこういった事で洗脳されている。

こういった映像はアメリカでは見ないし、流せば即企業が叩かれる。では日本はなぜここまで低レベルのままなのか。

 

それは、労働者階級自身が洗脳され、性差別、年齢差別を持っているからだ。支配階級は表向き公言しないが、守るものが少ない被支配者階級の人達の方が平気で差別的発言を公言するのでよくわかる。つまり性差別、年齢差別のない、能力、成果で評価される社会を日本人が望んでいないから改善されないのだ。能力、成果で評価される事の方が嫌なのだ。民主主義を未だに多数決だと思っている人が多い未成熟無責任社会のツケだ。その方が責任を負う事が無いから楽なのだ。

 

ダメな社員はすぐクビにできるアメリカ。だから正社員も派遣社員も差がなく、同一労働同一賃金が実現している。だから労働の質によって綺麗にヒエラルキーが出来ている。日本は正社員が守られている為に同一労働同一賃金が実現しない。なので、労働の質は関係なく、移民の最初の仕事と言われるようなタクシー運転手であっても日本では政治家の票の為に守られている業界なので家族4人で戸建てを購入出来たりする。この社会を変えようとする勢いよりも、守ろうとする力の方が強いのは当たり前だ。

 

結論。日本の性差別も年齢差別も社会全体が求めている結果であり、それを変えようとする人が少ないから変わらない。そして一部の人はそれに気付いて、むしろ利用する事でビジネスにしている。