底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

学校でいじめられている・ハブられている・うまくやっていけないと感じている小学生・中学生・高校生に。

というタイトルのブログがリツイートされていた。内容は相変わらずのテレビのコメンテーターレベルだったのでそんな内容に感化される子供がいるとは思わないが、とりあえず別の視点からも書いておきたい。(まあ、この内容が他人の目に触れるとも思わないが)。そのブログの内容事に反論。

 

1.無理して学校に行かなくていいと思う

で、どうするのか、ということ。確かに不登校を経験している人で大人になって大成している人は目立つ。しかし、同じく不登校になってそのまま何年も引きこもりになってしまっている人もいる。無理して学校に行け、と言っているのではない。日本は一度挫折すると簡単には戻れない社会システムになっている。同一労働でも大卒と高卒で給料が違う事や離職期間が長いと正社員雇用は絶望的とか等々。無理して学校に行くな、とはそういった社会システム、防波堤の構築を出来るような官僚、政治家を国民としてしっかり選んで、そして社会の雰囲気を変えた時に初めて言える事であり、そういったセーフティーネットがない以上、「無理して学校に行かなくていい」などとは言えないのだ。当時者もそれがわかっているから学校に無理して行っているのだ。

 

2.「大人になったらもっと大変なんだから」は嘘。大人になると断然楽になるよ。私は中学がいちばん大変だったし、今が一番楽しい。

そんな事はない。自殺者の年齢データを見て欲しい。そもそも大変、や辛い、という事は相対的に比較するものではない。本人がとても辛い、と思った時が辛い時。それは年齢は関係無い。様々な世界を見て中年になった私が自分の経験から言わせてもらえば、大人の方が社会的には大変。子供の方が悪意が表面的に現れるので理解もしやすい。大人は見えない悪意を持っている人が多く、そのサイコパス性も自分の立場や家族の為に発揮する人も多くなる。つまり、私利私欲と公共性、会社の利益。これらがごっちゃになるのだ。子供社会ではまず自分本位だけの場合が主なので発想の転換もしやすい。

 

3.勉強は、とにかくしっかりやっておいたほうがいい。

これは賛成。潰しがきくようになるし、脳の発達のためにもいい。

 

4.いじめをする側にもかわいそうな部分はある。あなたは一歩先に少し大人になって、勝手に許してあげよう。

こんなの無理。うつ病になると何の感情もなくなるのだが、いじめられて辛くなるとそれに近い状況になる。他人の事など考える余裕などなくなる。なぜこんな思いをするのか、その理不尽さ。それを理解しなければならないために自分を責めたり。そんな事の繰り返しで自分自身が疲弊していく。そんな中、相手を鑑みる。それが出来る人は所謂他人の上に立つような特殊な能力の持ち主だろう。いじめに屈する事もなく、それを糧にして将来人に話したり、それを売りにするぐらいのタフな精神力の人ぐらいだと思う。本当に苦しんでいる一般の子供にこれは無理すぎる。

 

という事で。自分が恵まれている事に気づかない大人って怖いね、というお話でした。