底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

改正健康増進法が他国より劣る内容になりました

WHOは「たばこの無い五輪」を目指しており、イギリスは伝統のパブでも禁煙とし、あのネトウヨたちがいちいち悪口を言う中国でさえも飲食店も禁煙となった。しかし、日本は100平方メートル以下の飲食店(ほとんどじゃないか?)は除外、公共機関でも敷地内禁煙ではなく、屋内だけ禁煙、という緩い場所が多く存在する、世界で比べても一番緩い規制となった。ここの日本人の頭の悪さ、社会的な知能の低さが露呈されている。

まず、認知の歪み。

飲食店の支持や実際の経営者である議員達の反発が強かった、とあるが、実際全面禁煙にした所で売上が落ちたというデータは存在しない。むしろ売上が伸びたというデータもある。なのに、

「禁煙にしたら客が減る」

と信じて疑わない。これは認知の歪みというもので、現実を自らのバイアスで歪めて見てしまうのだ。

そして、自らの欲望を優先する姿勢。

まだ外国人と対等に仕事(底辺労働層ではなく)をしたことがない庶民が多い日本では未だに社会的ヒエラルキー(年収、権力)=自分たちの自由にしていい、と思われている節がある。本来はノブレス・オブリージュヒエラルキーの上位になればなるほど逆に社会の事を考えなくてはならないのに、タバコを吸う議員が多い&将来の天下り先として日本タバコ産業を狙っている人達はそんな事よりも自らの快楽を優先する。

最後にそうした為政者達の怠慢、傲慢さを責める事が出来ない庶民の存在。

国際基準で下回るこのタバコへの政府の処置について、特に何かと中国が、とネットで騒ぐネトウヨ達は今ここで自分たちがその中国に社会的法整備で劣る事について、どう心のバランスを保っているのだろうか。お得意の「しかし◯◯は・・・」と論理のすり替えをしているのだろうか。「野党が森友学園でもめているから」とか誰かのせいにしているのだろうか。それとも「ここは日本だから国際基準に合わせる必要ない」とでも思っているのだろうか。

であれば、東京オリンピックなどやらなければいいのだ。国際化とは他国の人々の最大幸福を目指すのではく、最低限の基準、最低限の幸福を満たす事だ。それさえも出来ない。自国の幼児が遊ぶ公園のベンチでタバコを吸うのが当たり前という国民だ。ダイバーシティなど程遠い。

であれば、北朝鮮のように国際的に孤立してみればいいのだ。そんな事は出来るわけがない。

であれば、自国の人も他国の人も。皆が幸せになる健康基準を施行するのは当たり前だ。日本人はいつもこうだ。世界という規模よりも一部の数える事が事が出来る利害関係者だけを優遇する。青函トンネルの経済的損失の計算が出来ない人は今やいないだろう。それを世界規模の話でもやってしまう。

なんと愚かで醜い事か。日本で権力を握る人間とはここまで国際社会どころか日本の未来さえも考えない、自分たちの事しか考えない事が平気で出来る、という事なのだろう。

なぜだろう。なぜこんな国になってしまったのだろうか。そろそろ昭和の雰囲気から脱してもいい時期だと思うのだが。