底辺の見方、上からの見方

日本社会の底辺層のモノの見方、ちょっと上の層のモノの見方のお勉強

日本だけが経済成長率回復見込みが低い理由と竹中平蔵氏に騙された件

先進国中、日本だけがコロナ後の経済回復率が低い設定なんですよね。グローバル企業が引っ張ってくれているからの数字でドメではもっと低い。この主な原因は日本だけが正社員をクビに出来ないから。各国は制度はかなり差ががあるが、当たり前にこれができる事で会社がやばい時に人員削減をし、株主に還元。上昇見込みの時には雇い、それで経済が活性化する。なので人材の流動化もあるし、人間はまさに人材としてレジメに何ができるか、が明確になる。そもそも日本ように履歴書、性別年齢などをきくのは違法な事が多い。

なぜ日本が正社員だけを既得権益化して守るのか。これには複雑な理由があるが結局は現政権が保てるから、といえる。しかし、バブル崩壊後、日本が10年に渡る不景気を体験する。

そこで正社員をクビに出来ない代わりにクビに出来る人材を増やした。これが竹中平蔵氏と小泉元首相が実行した派遣法改正。しかしここに問題があった。会社が派遣社員を雇うという形はまだわかる。ここに中抜きだけをする、いわゆるピンハネをする派遣会社からの派遣という形の拡大をOKにした事だ。この方式は戦中で大日本帝国が中国人や韓国人を奴隷に使う時に使った方式。古くは江戸時代から続くヤクザが使っていたやり方。これによって新規企業するならITもしくは派遣といわれるぐらいに派遣業界は大きくなった。

私はこの時、まだ少しだけ竹中平蔵氏を信じていた。というのも、こんなピンハネ業が横行すれが格差が拡大し、貧しい国民が増える。そうなれば世論としてこんな事はおかしいとなり、貧困層が拡大した後になってしまうが正社員をクビに出来るようになる制度ができると思ったのだ。日本人自分で考える人が少ないので変化を嫌う。なのでじっくり時間をかけて貧困が迫ってくる事で奴隷開放運動が起きる仕掛けを作ったのだ、と。

しかし、竹中平蔵氏はピンハネの大元、パソナの会長になった。再度政府の経済会議メンバーになった。そして正社員をクビに出来るような制度を実施する議論すらない。国民も近代史、特に大日本帝国の悪業を公には勉強しないようになっているから今や国民の多くが当時の中国人、韓国人と同じような奴隷扱いのピンハネ業に付いている事も気になっていない。いや、他人(つまり、社会)を気にしせず、自分達と仲間の事だけを考えるように巧みに洗脳されてきており、それが成功したとも言える。

その結果、労働者の4割以上が非正規、200万人という第二次世界大戦中で無くなった軍人と同数の引きこもりが日本の国民という事になった。

この結果を逆算した言い方をすると

仕事が出来ない定年待ちのクビに出来ない正社員を守る為に労働者の4割が奴隷として貧困層となり

仕事が出来ない定年待ちのクビに出来ない正社員がいる為にリスク低減で若い人を採用したい会社が当たり前になり、そのせいで年齢制限、性別制限が当たり前になり、働き盛りの中年は採用されない社会になり、大量の労働者が余る事になった。

人手が足りなくても中高年は雇わない。そういう流れが当たり前になった事で国はその思想を後押しする為に技能実習制度という新たな奴隷制度で海外からの若者を奴隷にする事を考えた。

 

今だからこそ、パソナがやっているピンハネ業を批判する人も出てきているが、このヤクザ企業群を止めるには正社員をクビにできる制度と、履歴書を無くしてレジメで採用をするという制度改革全てが一体の議論として必用なのだ。これは会社と労働者に多くの良い変化をもたらすが、悪い変化ももたらす。安定を貪っている正社員達が不安定になるからだ。人材流動化は結局できる人間の価値があがるが、出来ない人間の価値は下がるので、その競争に自信がないとならない。いや、そもそもこの改革は奴隷開放運動に近く、奴隷からの利益を享受している正社員達の人間性に関わっている。しかし、先に述べた通り、既得権益者が作った他人を見ない雰囲気作りはよく出来ており、それがコロナでしっかり露呈した事は社会を考える人には痛い程わかったと思う。

 

ここまで酷い事になったら通常の先進国なら暴動、所謂暴力も一つの手段だと思うのだが、ここも既得権益者達はうまくやった。

(肉体的)暴力はいけない

という魔法の言葉だ。だから精神的、制度的暴力は許されるという不思議な社会が出来上がった。これは既得権益層が肉体的暴力には弱い、という事が現れており、だからこそ暴動が必用なのだが、庶民は署名運動とかしちゃう。

決して暴動を促しているわけではない。今の所社会を変える手段として各国が当たり前にやっている事なのに日本だけが無いという事だ。

 

という事で、このまま奴隷が増えていく、というお話。